Herend 【ヘレンド工房への旅】ヘレンド磁器工房

 ヘレンド磁器工房は、ハンガリー首都のブタペストから約150キロ離れたヘレンド村にあります。車で約1時間30分ほど。少し不便な場所ですので、ツアーで組まれていない場合、個人では訪れずらいです。
 現地では週に数度、バスでヘレンド工房や世界遺産バラトン湖を回るツアーもあるようです(英語)。また人数が集まる場合は、ミニバンかセダンで現地の旅行会社に事前に問い合わせ、ミニツアーを組んでもいいと思います。
 近くの駅まで電車で、その後バスまたタクシーを使うという方法もあるようですが、ヘレンド村にはタクシーがないため、帰りまで待機してもらうそうです。段々と現地の状況は変化していると思いますので、行く前に要チェックです。

■ヘレンド磁器工房
 ヘレンド工房では、見学ができるミニファクトリーや美術館のほかに、ティールームやレストラン、ヘレンドのショップもあります。もちろんレストランなどはヘレンド磁器でのサービスになります。ミニファクトリーや美術館などは毎日営業してますが、レストランはお休みがありますので事前に要チェックです
 
ヘレンド工房

ヘレンド ミュージム(正面)  ミニファクトリー(右手)

ヘレンドティールーム「アピシウス」

ヘレンドの茶器でお茶が飲めます
■ヘレンド ミニファクトリー
 実際は1700人(うち約630人がペインター)の従業員がいる大きな工房ですが、製品ができあがる過程を実際に見学できるミニファクトリーが併設されております。
 初めに映像でヘレンドの歴史などを紹介されます。(日本語字幕あり)。その後、成型、絵付けなどの説明を受けます。

No.1
カオリン、長石、石英による陶土で形成します
水分を含んだ状態の時はピンクに色づいてます
固まると色が白くなります

No.2
流し込んでから10分位で、水分が石膏の型にうつり
簡単に外すことができます

No.3
先ほど製作していたのが、透かしボンボン入れです
まだ透かしではありませんが・・・

No.4
ろくろでおおよその形をつくり、型で形をそろえます

No.5
プレートのふちをナイフでカット
残った陶土は再利用するそうです

No.6
いくつもの小さなパーツを組み立てて人形をしあげます
ブレーメンのロバに耳をつけているところです
接着したい箇所に細かく線を入れ薄い粘土で接着

No.7
ナイフを使って小さな穴をひとつづつカットしていきます
この時陶土は人の肌位の硬さになっているそうです

No.8
透かしのカットを入れる前と後のものです
カットに小さいサイズで約8時間、
大きいものだと10時間もかかるそうです

見事としかいいようがありません・・・
オープンワークの値段が高いのも納得しました

完成品
透かしボンボン入れのページへ

オープンワーク(透かし)の内側にカップなどを埋め込み
2重構造になっているのが右のシリーズです

ウェールズ文様シリーズ
ヘレンドの伝えるところでは、フランツ・ヨーゼフ一世が
ウィーン万国博覧会を記念してイギリス、
ウェールズ公へのギフトとして注文したという文様

ウェルズのページへ

No.9
手にオイルを塗ってお花の形を作っていきます
花びらを組みあわせ薔薇ができあがりました

完成品
バラメニュースタンドのページへ

No.10
陶土のひもは機械で均一につくり、それをあみます。
小さいサイズで約6m、大きなものだと10m使うそうです

No.11
こちらができあがったものです
ちょっとびっくりです

No.12
絵付けでは、パラフィン紙に描いた柄に小さな針で穴を開け白磁に墨の粉で絵を写します

No.13
写した絵をもとに、ペインターが絵付けをします

No.14
こちらは人形の絵付けです

No.15
No.14の写真に写っているカーニバルの人形
たくさんの言語が描かれます 日本語も!

No.16
こちらは昔の窯です
■ハンガリー/ヘレンド工房の誕生
 ヨーロッパで初めて硬質白磁の製造に成功したのが1708年でしたが、ハンガリー、ヘレンド村に小さなストーンウェアの磁器工場ができたのが1826年でした。工房を設立したのは、ヴィンツェ・シュティングル氏でしたが、開発に資産を投じ破産、その後債権者のひとりモール・フィッシェル氏に引き継がれ実験が続けられました。1842年には「皇室・王室御用達磁器工場」の称号を得て、ハンガリー国旗の使用も許可されました。この年に開催された博覧会では絶賛を受けましたが、1843年工場は火災に見まれてしまいます。この時の状況が絵皿になってます。

1843年ヘレンド工場の火災 工芸美術館(ブタペスト)
■ヘレンド工房の飛躍
 その後ヘレンドは廉価な磁器製作ではなく、高額なラインに移行しました。マイセン、セーブル、カポディモンテ、ウィーン窯などの特に生産を中止した作品を模倣しました。このためハンガリーの貴族が代々受け継いできたディナーセットの補充をヘレンドに発注し、出来上がった作品の素晴らしさから、さらにヘレンドの人気があがりました。

ヘレンド/カポテモンデ ジノリスタイル
(ヘレンド美術館)

マイセン/ 四大元素 ベース-土(1741年)
参考

ヘレンド/マイセンスタイル 四元素(ヘレンド美術館)

ヘレンド/マイセンスタイル 四元素(ヘレンド美術館)
■ヘレンド工房のさらなる飛躍
 1851年ロンドン万国博覧会へ出展しました。ここで、英国ビクトリア女王が、ヘレンドのディナーセットと注文しました。現在ヴィクトリアシリーズとして知られている、ヘレンドの代表的な柄です。ヘレンドではモチーフに注文主の名前をつけて敬意を払うことから、また新たな顧客を増やしました。

 その後、ロスチャイルド、ミラマーレ、エステルハージ、ウェイルズなど、多くのシリーズが制作されました。現在も王族や著名人の注文が続く人気の窯です。

1851年ヴィクトリア女王が注文したシリーズ
(ヘレンド美術館)
ヴィクトリアのページへ

ロスチャイルド家が注文したシリーズ
(ヘレンド美術館)
 
ロスチャイルドバードのページへ

ゲデレシリーズ(ヘレンド美術館)-ゲデレ城に由来します
(ヘレンド美術館)  ゲデレのページへ

フランツ・ヨーゼフ皇帝がこのシリーズのセットを
皇后エリザベートに贈りました(ヘレンド美術館)

エステルハージシリーズ
モスクワ大使を努めたモーリツ・エステルハージがロシアから持ち帰った中国磁器を手本に、モール・フィシェルが製作したと伝えられるヘレンド初期のシリーズ(ヘレンド美術館)

植物文様と漢字が描かれている

1864年、フランツ・カール大公とバイエルン王女ソフィーの次男として生まれたマクシミリアンが注文したシリーズ。イタリア、ミラマレ城に住んでいたが、1865年ナポレオンV世の提案に応じメキシコ皇帝となった(ウィーン シシィ博物館)

1860年代 ミラマーレシリーズ(ヘレンド美術館)
伊万里を意識した色彩です

ミラマーレのページへ 

1861年製
1741年の国会でハンガリー王であるマリア・テレジアを前にしたハンガリー貴族を描いた大皿(ブタペスト 工芸美術館)

1857年以前 フンボルト80歳の誕生日を祝って贈ったシリーズ(ヘレンド美術館)
フンボルトのページへ

ヘレンド近郊のバラトン湖シリーズ(ヘレンド美術館)
■ヘレンド工房/近年
 近年、新しいデザイナーによる作品や、定番シリーズの絵付け違いなど、毎年多くのシリーズやアイテムが追加されてます。世界限定品もお見逃しなく!

1997年 パールマ・バボスデザイン
バボスのページへ

1997年 ミクローシュ・メロッコデザイン
メロッコのページへ

1998年 ヨージェフ・ショーグヘジ夫人デザイン 森の精
森の精のページへ




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